【小説】東京テルマエ学園 第2章 19話「優奈の始球式」 後編

萌が翔平からオリンピック始球式で投げてくれる人を探していると聞かされたのは、スケートボード大会の直後のことだった。

すぐさま閃いたのは優奈の特異な経歴だ。

高校時代ではエースナンバーをつけ、快速球のピッチャーとして名を馳せていた。まさに適任ではないか。何より、このまま腐らせてしまうにはもったいない、潜在能力を表に出すいい機会だ。

萌は残念ながらオリンピックの出場権を獲得できなかったが、代わりに優奈が憧れの舞台に立ってくれたらそれはそれでうれしい気がした。

「それなら心当たりあるよ!」

優奈のことを話せば翔平は興味津々だった。「そういうことか……」とひとり納得し、是非優奈に投げてほしいと希望する。

というわけで、優奈を翔平に引き合わせることになったのだが――。

「ごめん、いくら翔平さんの頼みでもそれは無理」

優奈は素気無く断った。

「何で? もう一度マウンドに立ちたくない?」

翔平は心底不思議そうな顔をしている。

「萌から大体のことは聞いてる。で、当時の静岡県大会決勝について少し調べた。俺はもったいないと思ったな」

「なっ――調べたの?」

優奈の顔が歪んだ。

例え翔平といえども流石に怒りがこみあげてくる。拳を握りしめ、平泉兄妹を睨む。

怒りに染まる優奈を前にしても翔平は動じなかった。

「野球、好きなんだろ? MINERVAでいっつも楽しそうに話すし、自分じゃ気づいてないかもしれないけど目線が選手なんだよな。根っからのプレイヤーって感じがする。優奈ちゃんは野球を捨てきれていないんだ」

優奈は激しく否定したが、翔平は笑って「考えてくれるとうれしい」と言って帰って行ったのだ。

「――と、いうわけで気まずいんだよね」

頭を抱える萌に汐音は爪先を磨きながら「ふーん」と相槌を打った。

「正直、余計なお世話ーって気もするけど。うちらはもったいないって思うけど、優奈は潜在能力を出したい! なんて微塵も思ってないんじゃないの? 自分がオリンピックに出らんないから代わりにっていうのも、なんか違うっていうか。野球に未練あるのは確かかもしれないけどさー」

「うっ……やっぱりそう思う?」

「大好きな翔平さんに言われてもやりたくないっていうくらいじゃん? よっぽどだよね」

「でも何でそこまで?」

「さぁね。恥ずかしいんじゃない?」

「恥ずかしい?」

萌は首を傾げた。

「中途半端に辞めることになっちゃったから、もう今更戻れないとか思ってるのかも。ここで戻れば末代までの恥っていうか。優奈ってああ見えてちゃんと筋は通すとこあるじゃん。何でも適当にやろうとするとすぐ怒るし」

萌はああ、と納得した。

汐音はそれでよく優奈に怒られている。萌も時々怒られる。

「でも、何とかならないかな……」

兄の翔平は優奈にやってもらう気でいる。というか、優奈が引き受けると信じて疑っていない。萌も同じだ。

 優奈の速球を見てみたいのだ。 

講義の後で優奈はゆかり女史に呼び出された。講師の準備室に入ると椅子に座るように促される。ゆかりは向かいのソファーで足を組んで切り出す。

「源口さん、どうしてムーランルージュに加わらないの?」

「クラブ活動は自主参加のはずでしょ? わたし、ちゃんと講義には出てるし課題だってこなしてますよ。その上アイドル?」

優奈は鼻で笑った。

「正直、仕事が忙しくてそれどころじゃないので」

「……事情があるのは重々承知しているわ。あなた、生活費から授業料まですべて自分で賄っているものね」

ゆかりは溜息をついた。

「以前、TV局からスカウトされているでしょう。それほどあなたは人目を惹くってことよ。生かさないともったいないわ」

「言わせてもらいますけど、わたしは客寄せパンダじゃありませんから」

ゆかりはくすっと笑った。

「キャバ嬢が何を言ってるんだか。――ルームメイトがアイドル活動していることについては何とも思わない? 協力したいとか、一緒にやってみたいとか」

「別に。何でもかんでも一緒にされてこっちは迷惑してますけど」

「残念だわ。強制はできないものね」

ゆかりは机に片肘をついて唇を吊り上げた。

「さて、世間話はここまで――本題に移るわ」

「まだ何か?」

優奈はふんと鼻を鳴らした。ゆかりがこれ以上くだらないことを言い出す前に退室したかったのだ。ゆかりは宥めるようにして優奈に茶を進めた。

「ミネルヴァ財団はオリンピックを応援しています――ってCM。あなたも見たことあるでしょう」

「もちろん知ってますよ。オリンピックの公式スポンサー、うちの学園長が会長やってるとこでしょ」

「流石ね。話っていうのはそれに絡んだことよ。あなた、高校時代は女子野球の名ピッチャーとして有名だったでしょう。源口優奈、始球式で投げなさい。これは学園長命令よ」

優奈は不快げに眉をひそめた。

またその話かとうんざりしたのもあったが、単純に学園の名前を売れと言われているような気がしたのだ。

翔平や萌に頼まれたのとは事情が違う。不愉快だった。

「……そんなことをするためにこの学園に来たわけじゃないですから」

「あらあら。少しくらい考えてくれてもいいんじゃないの? この話を受けてくれるのなら、学園長は授業料免除も考えると言っているわ。悪い条件ではないと思うけれど、どうかしら」

「条件を良くすれば受けるとでも? それもただの授業料免除? 馬鹿にしないでくださいよ。わたしはナンバーワンキャバ嬢ですよ? ――とにかく、何を言われようがやりたくありません」

頑なに拒否する優奈にゆかりは溜息をついた。

「……あなた、もしかしてまだ大会の時のことを引きずっているの?」

「――知ってたんですか?」

「生徒の経歴はみんな把握済よ」

「それならわかるんじゃないですか? わたしなんかを始球式のピッチャーに起用したら、ミネルヴァ財団の名前にも傷がつくと思いますけど」

「そうかしら。デッドボールなんてよくあることでしょう?」

優奈はそれについて答えなかった。立ち上がってスカートのすそを直す。

「話はそれだけですか。忙しいのでもう行きます」

ゆかりはもう一度深く溜息をついた。

それから準備室の奥にある給湯室をひょいっとのぞき込んだ。

「聞いてたでしょ。やれることはやったわよ」

「ダメかー」

萌は再び頭を抱えた。

学園長命令でダメならば、もうできることはない。

アキ達はダンスレッスン後に屋上浴場に向かった。脱衣所での話題も今度のライブをどうするかが主で、フォーメーションの確認や、直したほうがいいところを言い合う。

浴場に入ると、湯舟には優奈がいた。

萌と視線が合うとあからさまに顔を背け、「お先に」と言って上がる。

そのまま出ようとする優奈にアキは慌てて声をかけた。

「優奈ちゃん、ありがとね」

「いきなり何よ」

優奈は怪訝そうに振り返った。アキはあたふたと続ける。

「あのね、実はね。この間ライブに来てくれたおじさんがね、MINERVAのまゆりちゃんに紹介されて遊びにきたんだよって。それで渋温泉にも行ってくれたって。他にもそういう人が何人かいて……うちの旅館にも泊まってくれたの」

「別にアンタたちのためじゃないけど。ちょっと寂れた温泉に行きたいっていうから紹介してあげただけ。たまたまよ」

「それでもうれしかったよ! いつもうるさくしてごめんね」

「うるさいのは今に始まったことじゃないし」

つんとして返すと、アキはニコニコとしている。

「何よ、気持ち悪い」

「なんだかんだ言いつつも、協力してくれてうれしいなーって。できればアイドルも一緒にやってくれないかなーって思って」

「またそれ。学習能力ないわね、ホントに。やらないって言ったでしょ。アンタ達みたいなお子ちゃま軍団の中にわたしがいたら浮くじゃない」

「そんなことないよ! 穂波さんだっているし」

同意を求めるようにアキが振り返ると当の穂波は苦笑していた。

優奈はアキの額を指で弾いた。

「はー。まったく。はっきり言わないとわからないか。――わたしがアイドルなんかになったら不祥事起こしまくりでアンタ達まで炎上するわよ。そんなことになったらアンタらの実家もいやがらせされるだろうし、いいことなんて何もないの。仮に不祥事起こさなくても、高校時代のこと探られたらどのみち炎上よ。リスクしかない。だからわたしを誘うのはやめて」

「はー、炎上怖くて参加できませんとか意味わかんないんですけどー」

汐音がアキの後ろからひょいと顔を出す。

「今までのことチャラにしちゃうくらい大活躍すれば誰も文句なんて言わないんじゃないの? ほら、例えばさぁオリンピックの始球式に出るとか!」

優奈はぴくりと眉を動かした。

「そうだ、ゆかり女史も翔平さんも困ってらァ。他に適任がいないってな。学園長命令の切り札まで出したのにそれを断るってんだから。一体どういう了見でェ」

こういう時、穂波が一声かければ優奈はしぶしぶながらも聞く耳を持つ。だが今回ばかりは様子が違った。

大きく舌打ちをしてアキ達を睨みつけた。

「っさいわね。関係ないでしょ、ほっといて。やりたくないものはやりたくないの! アイドルも、野球も! 大体、今更どの面さげて表に出ろっていうのよ!」

浴場に怒声が響いた。涼香は身をすくませ、アキは思わず穂波の後ろに隠れる。しかし汐音は怖気づかなかった。

「あのさぁ。いい加減にしたら? 子どもじゃないんだから」

「アンタに何が分かるのよ! チアリーダーでちやほやされて、チームのキャプテンやって全国大会制覇して世界にまで行って。夢をつかんだアンタにわたしの気持ちなんてわかるわけないじゃない!」

「ダッサ。そんなのわかるわけないじゃんねー」

「ちょっと汐音ちゃん……」

「いつまでも過去のこと引きずってないで、ちょっとは前に進んだら? やる気出るように応援してあげっよっか? GO,GO優奈!」

汐音は裸のまま躍って見せる。それをきつく睨みつける優奈に汐音は言った。

「うちのチームはねぇ、部活の外じゃすっごい険悪だったんだよ。全国制覇と世界大会のために厳しい指導もたくさんしたしー。下手くそは容赦なくチームから外したし、レギュラー勝ち取るために競わせて蹴落としたりさせて。正直さ、目標のために手段選ばなかったんだよね。勝つためには厳しくしないといけないしさー。でもそれで皆の地力が上がって、チームの演技がよくなればいいって本気で思ってた。あたしは間違ってなかったと思うけど、きっと皆は違ったんだよね。もう二度とあたしとはチアやりたくないんだって。そのときはSNSのチェックなんてしてる暇なかったけど、きっと悪口だらけだったと思うんだよね。それ見たらきっとチア嫌いになって、もう二度とやりたくない! って思ったかも。でも、あそこで辞めたらもやもやして後悔しか残らなかったんじゃないかな。最後までやり切ったから、うちは今でもチアやりたいって思えるんだよ」

初めてきく汐音の事情を優奈は黙って聞いていた。

汐音には悪気はなかったのだろう。本気でチームのことを考え、厳しい指導をしていた。もうやりたくないといわれる程度には独りよがりだったのかもしれないが、最後までやり通した。

そのスタンスは今でも変わっていない。チームの底上げのために、厳しいダンスレッスンを課している。

「優奈、野球のことでもやもやしてるんでしょ」

「……そんなこと」

ない、と言い切る前に汐音が遮った。

「投げてみたらいいじゃん。もう一回。そしたらスッキリするかもよ。それにさー、優奈の全力投球見てみたいんだよね。絶対かっこいいもん。――汐音ちゃんは、そんな優奈を全力で応援します!」

汐音はポンポンを振って応援するふりをしてみせた。

言い返す気力もなくなって、優奈は片手を腰に当てて溜息をついた。

「あのね、わたし3年もブランクあるのよ。マウンドに登っても前みたいに投げられるかどうかわかんないの。アンタが思うような投球なんて到底――」

「できるでしょ、優奈なら!」

「そうだね、優奈ちゃんなら!」

曇りなき眼が優奈に向けられる。

皆、優奈ならできると心底疑っていないようだった。

「まったく、仕方ないわね。そこまで言うなら投げてあげるわよ。よく見てなさいよ」

後日、MINERVAに翔平がやってきた。いつも通り優奈が指名されテーブルにつくと、彼は早速話を切り出した。

「返事、聞かせてくれる?」

「来てくれたと思ったらその話? せっかちね」

優奈は笑みを崩さずに返した。

「バッターボックスに立つ選手に思いっきりぶつけちゃうかもしれない。そう思うと……やっぱり少し怖い」

「それじゃあ、やっぱり――」

ダメかと落ち込む翔平に優奈は悪戯っぽく問いかけた。

「そんなにわたしに投げてほしいんだ?」

「そりゃあね。でも無理強いはできないからな」

翔平は肩を落とす。優奈はくすっと笑った。

「違うの、勘違いしないで。投げてもいいかなとは思うんだけど、ぶっつけ本番はちょっと心配で……」

優奈の言葉に翔平は瞳を輝かせた。

「そんなの練習すればいいよ。俺、いくらでも付き合うし!」

「だーめ。翔平の練習時間削るくらいなら、一人で何とかする。翔平にボールぶつけたくないし」

「でもバッターがいるといないじゃ全然違うだろ。振らないし立ってるだけだから。当たりそうになったらちゃんと避ける。プロ野球選手をなめんなよ!」

「うーん、そうは言ってもいきなり投球はちょっとね。あのね、まずは肩慣らしでキャッチボールから付き合ってほしいの。ダメ?」

小首を傾げておねだりすれば、翔平はもちろんだとまぶしい笑顔を振りまいた。

とうとうオリンピックが開幕した。

日本野球チームの初戦はアメリカ。有名メジャーリーガーを擁する強敵だ。その始球式で、優奈は約3年ぶりにマウンドに登った。

球場は超満員、空気がしびれるほどの歓声に包まれている。

優奈の心は静かだった。

そこに立つまでに葛藤があった。怖かったし、逃げ出してしまいたいと何度思ったことだろう。

だが、立ってみればなんのことはない。心が躍った。

用意されたユニフォームはキュロットタイプで、そこからすらりと伸びた形の良い生足にざわめきが起こる。ぴっちりしたユニフォームのためにボディラインがくっきりとわかり、外国人ばりのバストとヒップのすばらしさにも観客はどよめいた。

バッターボックスにはアメリカチームの選手が立っている。日本の若い女子が投手とあってか、にやにやとしている。本気の勝負でもないため完全にリラックスした様子でバットを振っていた。

投球前の独特な空気。歓声は遠く、キャッチャーミットだけがやけに広く大きく感じる。何も考えず、あれめがけて投げればいいのだと優奈は知っていた。

ロジンバックを軽く指先に付け、ぽんと地面に落とす。

大きく振りかぶる。軸足に体重を乗せてマウンドを踏みしめ、足を上げてから思いっきり腕を振り下ろした。腕が鞭のようにしなる。

球が風を切り、ミットめがけて飛ぶ。バッターの胸元をえぐるような深いストレート。女子だと思って完全に侮っていたのだろう、打者はバットを振るのも忘れて呆然としている。

「ストラーイク!」

審判のコールで我に返り、バットを振ったがもう遅い。

球はきっちりストライクゾーンに入っていた。

優奈は指についた松脂をふっと吹き飛ばした。

本当は叫びたいくらいうれしかったが、これはただの始球式、本番はこれからだ。ただ、完全に優奈を侮っていた相手の心をくじいてやった気がして胸がすいた。

投げた球とともに積年のもやもやを手放せたのだと思う。

優奈の心は晴れやかだった。

顔は自然とほころんで、笑いがこみあげる。

――なんて楽しいのだろう。

オープンになったドームの天井を見上げると、澄んだ青空が広がっていた。

一泊遅れて場内がどよめく。バックスクリーンに優奈の球速が表示されたのだ。

――135キロ。

直後、大歓声に包まれた。

「Oh,my god!」

「Cant believe it!」

「Unbelievable!」

「Japanese girls dangerous.」

アメリカチームのベンチからはそんな叫びが聞こえた。まさか日本女子がここまでの速球を投げられるとは思いもしなかったのである。

優奈がキャップをとって客席に向けて礼をすると、その健闘をたたえて嵐のような拍手が起こった。

優奈の快速球に驚き動揺したアメリカチームはすっかり気勢をそがれてしまった。

一方のオールジャパンはテンションが上がっていた。

翔平は先発ピッチャーとしてマウンドに登り、そのまま9回を投げ切りノーヒットノーランを達成したのだ。

最後のバッターを三振に取った渾身の球は、なんと球速166キロだった。

そのまま勢いづいたオールジャパンは、難敵キューバ、韓国にも勝ち、念願の金メダルを獲得したのである。

翔平は大会2勝した投手として、MVPに選ばれた。金メダルの立役者としてマスコミにも取り上げられ――今回の勝利は、始球式で投げてくれた勇気ある女の子のおかげだ――と応じた。

オリンピックの試合は連日続く。観戦チケットがことごとく手に入らなかったアキ達は、セミの鳴き声を聞きながらテレビでそれぞれの競技を見ていた。

アキはあーっと大声を出した。

「これ、圭ちゃんの彼氏!」

「ああ、ドカベンくんじゃん。えー、柔道重量級で金メダル? すごいじゃん」

「圭ちゃんに教えてあげないと!」

「圭ならテレビに映ってらァ」

穂波の指摘通り、観客席の圭の姿がばっちり映し出されていた。

「この美少女圭ちゃんだったんだね、テレビ映りいい!」

「他にもうちの学園から選手出てるんだよね。確か――」

「サッカーフランス代表にケリアンでしょ、新体操に由香ちゃん、あと女子陸上100mに麗華ちゃん」

七瀬は他にも何人かつらつらと名前を挙げた。汐音は「えーっ!」と叫んだ。

「オリンピック選手多すぎじゃない? また学園長の金の力?」

「まさか。みんな実力があるからでしょ」

サッカーフランス代表は金メダルを獲得した。FWケリアンの猛攻により毎試合大量得点で勝ち上がり、他を寄せ付けなかったのである。金メダルの功労者であるケリアンは、金メダルよりも日本のアニメキャラのフィギュアを手に入れるほうがはるかに重要であったが。

由香は銅メダル、麗華は決勝に残った。

東京テルマエ学園所属であることはテレビを通じて発信され、ますます学園の名前が世に知れ渡ったのであった。

「そういや優奈は? 今日も仕事?」

「それがさ……兄貴と」

萌は声を潜めた。

「デート?」

「なんか、オリンピックの大舞台で投げたら色々吹っ切れたんだって」

「そっかー、よかったね」

「そんで、これからはムーランルージュにも参加しようかなって言ってたよ。『わたしがいなきゃ締まんないでしょ?』だって」

仰天したアキ達の叫び声は寮全体に響き渡ったという。

終わり